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シネラマって何?

1952年にアメリカで開発された新方式の映画上映システム。
スクリーンの大きさは従来のスタンダード画面の6倍の大きさで、人間の視野にほぼ近い146度の広角度パノラマスクリーンである。そして3台のカメラを使って撮影された映像を3台の映写機をシンクロさせて上映する。
これらの技術によって視野の中心部だけを写す従来の物と違って、人間の視野とほぼ同じ180度に近い視界を得ることができた。つまり観客が映画の世界の中で映画を見ている気分が味わえる、いわゆる映像のサラウンド効果である。

しかしこの技術が完成されるまでには多くの問題を解決せねばならなかった。
カーブしたスクリーンだとどうしてもピンボケを起こしてしまう部分がでてくる。まず映写機のレンズは焦点の深いレンズにしなければならない。そしてスクリーンに映写される光線の乱反射によって生じる画面のボケや歪みを防ぐ為に「すだれ式スクリーン」を考案した。
一見普通の1枚のスクリーンだが、実は1600本もの垂直にはられたテープから成り立っている。そしてそれぞれのテープの角度は微妙に調整されているのである。

標準のシネラマスクリーンは横75フィート、高さ26フィートで、それに映像を投射する3台の映写機には焦点距離27ミリのレンズが使われ、互いに48度の角度をなすようにされている。中央は正面を、左のレンズは右画面、右のレンズは左画面を受け持つのである。
3台の映写機は完全にシンクロされ、各フィルムが重なり合う個所をボカす装置までついている。映写機のアパーチャーの横に小さなクモの巣状の鉄のマスクをはめ、高速に上下振動させて画面の繋ぎ目を目立たなくしている。

音響装置も素晴らしく、なんと7本のサウンドトラックが使われていた。うち5本は直接スクリーン後方の5個のスピーカーに通じ、6本目は観客席の両側、背後のスピーカーを鳴らす。7本目はコントロール用で、スピーカーからスピーカーへの音の移動を自動的に行う役目をはたす。

そしてその11年後、遂に技術者達は1台のカメラで撮影し1台の映写機で上映できるシネラマシステムの開発に成功するのである。
そのためには数々の技術的な改良がなされた。まずあれだけ大きなスクリーンにまんべんなく鮮明な画像を投影するだけの大きな光源を備えた映写機を開発しなければならなかった。もちろんそのためにはフィルムやレンズをいためないように相当に冷却のきく光源を開発する事も含まれていた。
湾曲したスクリーン全体に鮮明な画像を映写するには葯メートルにも及ぶ焦点深度のレンズを開発せねばならなかった。当時としては相当に複雑な問題だった。さらに適度な鮮明さ、色バランス、その他新方式に伴う基本的諸条件を満たすフィルムの開発がイーストマンフィルム社の尽力により成功した。そしてもちろんそんな映像を撮れるカメラの開発も研究開発された。
そんな血のにじむような努力の結果、つなぎめのないシネラマ映画を見ることができるようになったのである。



シネラマ作品

初期シネラマ作品
これがシネラマだポスターパンフレット
シネラマ・ホリデイパンフレット
世界の七不思議ポスターパンフレット
世界の楽園パンフレット
大西洋2万哩パンフレット
シネラマ劇映画第一作
西部開拓史パンフレット
シネラマ劇映画
チップス先生さようならポスター
宇宙からの脱出ポスター
暁の出撃ポスター
アルフレッド大王ポスター
一元式シネラマ作品
おかしなおかしなおかしな世界パンフレット
不思議な世界の物語パンフレット
その他
シネラマ祭りパンフレット





シネマスコープ

そしてシネラマよりも横幅が10フィートも広いシネマスコープが開発された。縦横比はシネラマが1対2、シネマスコープが1対2.55である。スタンダードサイズが1対1.33だからシネマスコープは約2倍の広さがあるのである。そしてシネラマ同様シネマスコープのスクリーンもパノラマ効果を出す為に5フィートの奥行きをもって湾曲している。映画館にとっても大掛かりな改修の必要なシネラマシステムよりも現行の装置に少し手を加え、スクリーンと音響装置を新設するだけでよいシネマスコープは受け入れやすい技術であった。



シネマスコープ第一回作品聖衣
シネマスコープ長篇ドキュメンタリー第一回作品失われた大陸





70ミリスーパーテクニラマ

テレビの普及と共に映画は次々に新しい技術で対抗していった。70ミリ映画の出現で映画は新たな世界に突入したのである。テレビでは見られない迫力の映像世界がここに開かれた。そもそも70ミリとはフィルムの幅がスタンダード35ミリの倍の70ミリあるところからのネーミングである。サウンドトラックが5ミリ使用するので映像は65ミリである。つまりスタンダードの約3倍半の面積を必要とするフィルムには超拡大に耐えうる密度の映像が撮影されなければならないのである。回転も従来より速く、コマ数も多くなり画面のちらつきを防止できる。
その中でも新開発のスーパーテクニラマは画面の歪みが少なく、どの席からでも鮮明に見え、鮮明度、色調、音響とも従来よりずっと改良されている点で注目される。



スーパーテクニラマ第一作ソロモンとシバの女王



70mm映画ポスター

十戒
クレオパトラ
西部開拓史
頭上の脅威



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